第4話 絶体絶命!どうする!?介護施設からの告知

長く居た介護施設からとうとう・・

義母が入所していた老健は特別に5〜6年お世話になっていた。

老健は同じ施設には3ヶ月ぐらいしかいれないのが一般的だが、その施設が特別に看てくれていたのだ。

今までの経緯を考慮してくれてのことなのか、毎日義母に面会に行く妻の一生懸命の気持ちを汲んでくれてのことなのかは分からない。

でもそんな状況がいつまでも続かないという事は分かっていたがその日がとうとうやってきた。

ある日突然にその老健から言われた。


「本当はもっとお母さんをうちで看てあげたいんですけど、さすがにそろそろ次の・・」


と申し訳なさそうに切り出された。

これは本当に仕方のない事だ。

その老健もかなり頑張って協力してくれていたと思う。

となると、次の新しい介護施設を探さなくてはいけない。

1つ進んでまた壁に。

介護をやっているとこんな繰り返しは常にある事だが、施設を変えるということはかなりの一大事。

理由は義母が要介護5で寝たきり状態ということ。

まだぎこちなくても自ら動ければいいが、半身麻痺で自ら動かせるのは首から上と右腕だけだ。

今までの経験から虐待を恐れていた。

自ら動ける人よりも寝たきりの人が虐待に合う確率はかなり高い。

次の老健を探しても、もしそんな目にあったらまた次の新しい老健を探さないといけない。

よい老健だったとしても3ヵ月後にはまた新しいところに移らないといけない。

どっちに転んだとしても先が暗い。

そんな悩みを抱えながら次の施設を探すのに色々考えた。

そこで下した決断が・・

次に下した決断

  • 老健は3ヵ月ごとに次を探さなければならない
  • 要介護5の寝たきりの義母だから同じ施設で長くお世話になりたい
  • 老健は比較的軽い要介護者が多い

こんな理由から次の介護施設は老健の選択肢を消した。

そうなると有料老人ホームが一番理想だが、毎月かかる費用がかなり高額。

月に2~30万円はかかってしまい絶対に無理。

そこで思い浮かんだのが特養こと特別養護老人ホーム

特養は毎月かかる費用が安く終身までいられる。

そして何よりも義母のような介護度の高い入所者も多いのが特徴。

特養なら比較的介護度の低い入所者が多い老健よりも義母に適していると思った。

早速現在の我々の住まいの周りにある特養を調べて電話をした。

が、どこも入所希望者の順番待ちの数がすごかった。

それもそのはず。

特養の費用や終身まで看てくれるというところでかなり人気があるので、どこの特養も入所できるまでかなり待つのが当たり前の状況なのだ。

落胆しつつもある特養の順番待ちに申し込んだ。

今義母が入所している老健に面会に行くたびに


「そろそろ・・」

「次の施設は見つかりましたか?」


と頻繁に言われるようになってきた。

いつ特養に入所できるか分からない状況で焦り、かなり精神状態も追い込まれていった。

まさか!?焦りからの脱出

特養はかなり入所希望者が多いのですぐには入れなかった。

お世話になっている老健には


「今探しているのでもう少し待ってください。」


とお願いしつつ同時に他の特養も探した。

かなり焦っていた。

老健に面会に行くたびに「早く出て行ってくれ!」と遠回しに笑顔で言われるのだ。


もうやばい!

どうしよう!


完全に崖っぷちまで追い込まれた心境だ。

妻も働いていたので家で一時的にも見れない状況。


どうする?


そんなある日、順番待ちを申し込んでいた特養から1本の電話が入った。

『要介護5で状態が重いので優先で入れます』との電話だった。


え、マジ!?

うそでしょ!!


妻と2人でかなり喜んだ。


やったぁ~超ラッキーじゃん!


なんとすんなり第一希望の特養に入所が決まったのだ。

その特養は当時の住まいから車で15分くらいの距離で少し遠くにはなったが、また以前のように毎週末面会にも行きやすい場所にある。

もう「いついつまでに出ていってくれ」と言う不安からも解放され安堵感に包まれた。

費用も老健にいた時よりはかなり安くなり最期まで終身で看てくれる。

それも義母のように状態が重い要介護5のケアにもある程度慣れている特養。


いやぁ~。本当に良かった。


長くお世話になった老健に別れを告げ、期待を胸に特養へと要介護5の義母は移った。

続きを読む⇒第5話 入所した特養は恐ろしかった。今だから話せる本当にあった恐ろしい介護施設!
前回を読む⇒第3話 実際にやってみて介護の大変さを初めて痛感

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この記事を書いた人

要介護5の義母を在宅介護で看て早15年目を迎えます。
介護の世界は独特です。
最初は介護の『か』の字も全く知らなかった状態で、ここまでいろいろな経験をしてきました。
培ってきた介護のノウハウと現実を発信していきます。

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