介護用品には様々なものがあります。
今回は在宅介護歴17年目(2023年10月現在)のわが家が、介護ケアで毎日使用している必需品をピックアップしてみました。
わが家で看ている要介護5の義母は
- 気管切開
- 腸瘻
- 四肢麻痺
- てんかん発作もち
の完全寝たきりの状態です。
同じような環境の方やこれから在宅介護を考えている方の、少しでもご参考になれば幸いです。
在宅介護で毎日使用する必需品は大きく分けて2分野
介護をする上で毎日使用する必需品には、大きく分けると2つの視点で見ることができます。
- 介護ケアで使用する必需品
- 体調管理をするための必需品
他にも医療面や備品などあったほうがいいものも多数ありますが、今回はわが家で使用している
毎日在宅介護をやる上で絶対に欠かせないグッズ
にフォーカスします。
1.介護ケアで使用する必需品
- 介護ケアをするうえで絶対にないと困る
- あった方が介護者にとっても負担が少なくなる
という介護用品です。
介護ベッド
介護ベッドは、在宅介護をやるにあたり一番最初に思い浮かぶ介護用品ではないでしょうか。
普通のベッドと違いリクライニングができ上半身を起こすことができます。
また寝たきりの要介護者で気をつけなければならないことは床ずれ。
現在は床ずれ防止機能がついた介護ベッドがでているので、便利で介護者の負担がかなり減りました。
以前は床ずれ防止のために2時間もしくは3時間おきに体交(体位交換)をしていたのですが、最近の介護ベッドは自動でマットレスが傾いたり、マットレスの中の気圧を変えて床ずれ防止をしてくれる便利な機能が付いています。
ちなみにわが家で現在使用している介護ベッドはパラマウントベッドの『楽匠Z』というもの。(2020年時)
さまざまな機能がありかなりの優れものです。
三角クッション
名前の通り三角形の形をしたクッションです。
以前は床ずれ防止機能がなかったベッドを使用していた際に、床ずれを防ぐ体交をする時に使用していました。
現在は要介護5の義母の痰だしのための体交というものをやっているのですが(担当看護師さんからの指示)、その時に使用しています。
背中や足の下などに挟み要介護者の身体を傾けるために使います。
1つもっていると何かと便利です。
三角クッションはどんな使い方をするのか詳しく知りたい方は、こちらの記事をご参照ください。
喀痰吸引器
気管切開をしている要介護者には絶対になくてはならないものですよね。
痰が上がってきたら吸引をしないと最悪窒息してしまいます。
わが家はメインで使用しているものと、万が一の停電などの非常時や通院などの外出時用に、ポータブル吸引器も用意しています。
充電式のものや電池式のものがあるので、非常時などに備えて1台もっておくとかなり安心です。
自動喀痰吸引器『アモレ』
気管切開の要介護者を看ている方には喀痰吸引は必須。
その日の体調や痰の硬さなどによって、喀痰吸引をする回数も変わるので結構大変ですよね。
こちらの自動喀痰吸引器『アモレ』は、その喀痰吸引の負担を劇的に減らしてくれる優れもの。
わが家では介護用品の中で、群を抜いて購入して良かったアイテム断トツ1位です。
興味のある方は詳しい記事を書いていますので、こちらをご参照ください。
ハミングッド
ハミングッドは、歯・歯茎・舌の汚れを効果的に除去する口腔用スポンジブラシです。
要介護5の義母は、気管切開になってからは歯磨き後の
「ぐちゅぐちゅぺっ」
という口をゆすぐことが自力で出来なくなりました。
そのためこのハミングッドを使用しています。
歯医者さんが勧めてくれたコンクールを薄く混ぜた液体につけ磨いています。
磨いた後は自力でゆすげないので、ハミングッドに水を湿らせ歯と口の中全体を何回もふきとるようにしています。
自力で歯を磨けない、口をゆすげない要介護者にはとても有効な歯磨きグッズです。
ハミングッドに関して詳しく知りたい方は、こちらの記事をご参照ください。
2.体調管理をするための必需品
介護をする上で介護度が高くなればなるほど、毎日細かく体調管理をすることは大事です。
わが家の要介護5の義母の、体調管理に使用しているアイテムをご紹介します。
パルスオキシメーター
今回のコロナ騒動で聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。
パルスオキシメーターとは
皮膚を通して動脈血酸素飽和度(SpO2)と脈拍数を測定するための装置です。赤い光の出る装置(プローブ)を指にはさむことで測定します。肺から取り込まれた酸素は、赤血球に含まれるヘモグロビンと結合して全身に運ばれます。酸素飽和度(SpO2)とは、心臓から全身に運ばれる血液(動脈血)の中を流れている赤血球に含まれるヘモグロビンの何%に酸素が結合しているか、皮膚を通して(経皮的に)調べた値です。プローブにある受光部センサーが、拍動する動脈の血流を検知し、光の吸収値からSpO2を計算し表示します。
パルスオキシメータとはどのようなものですか?|一般社団
計測してでるSpO₂の数値を定期的に計ることにより、要介護者の健康状態を診ることができます。
SpO₂の数値が下がると、痰をしっかり吸引できていなかったり体調が悪いなどの可能性が考えられます。
早期に発見でき対処ができるので、健康管理の指標としてかなり重宝しているアイテムです。
体温計
前項と同様バイタルをチェックするのに手軽で判断しやすいアイテム。
要介護者の平熱を基準に、体調の良し悪しをみれるのでこちらも必需品。
ただ高齢者だと体温を調整する体の機能も落ちてくるので、平熱よりも上がっているから風邪をひいたなどと判断するのは軽率。
こもり熱ということもよくあるので、何で体温が上がっているのかという冷静な判断も必要です。
わが家でのこもり熱対策は、「SOYO」というアイテムで対応。
これも自動喀痰吸引器「アモレ」に次ぐ購入して良かったアイテム。
「SOYO」またはこもり熱対策にについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご参照ください。
記録ノート
SpO₂や脈数、体温は定期的にこまめに計っています。
それらの数値を日付と時間とともに毎回記録するノートを作成しておくのも、健康管理をするうえでは重要なポイント。
記録ノートを開けばすぐに過去を遡ってバイタルを見れるので、体調を崩した時は担当医や訪問看護師さんにもしっかりと説明できおすすめです。
また数値以外にも何か気づきがあったら、メモを一緒に書いておくとさらにいいです。
詳しく知りたい方は、こちらの記事をご参照ください。
電波時計
要介護者の部屋におく時計は電波時計をおすすめします。
薬を投与する時間や腸瘻への栄養剤・水分の補給時間のチェックなどには、正確な時間を知ることは大事です。
また健康を長く維持するには、介護スケジュール通りの規則正しいケアをすることは必須です。
最後に
基本的にわが家で毎日使用している必需品をご紹介致しました。
紹介した中には介護専門用品ではないものもありますが、介護ケアをするにあたり大事なポイントになるアイテムなのでリストに入れています。
毎日使用するものはしっかりと把握して、要介護者にあう介護用品を選択するようにしたいですよね。
細かいところまで見るともっと他にもあるのですが、今回は要介護5の在宅介護歴者が毎日メインで使用している必需品という視点でのご紹介。
在宅介護をやっていくうえで、少しでもご参考になれば幸いです。
- 毎日使用する必需品はしっかりと揃える
- 毎日使用するから要介護者にも介護者にとっても適したものを選ぶ
- 要介護者の健康管理には計測できる機器は大事
- 定期的に記録ノートをつけておくことはおすすめ
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