在宅介護を始めて18年目。
今では介護の酸いも甘いも知り抜いた感がありますが、たまたま過去の日記を見ていて当時の記憶が蘇ってきました。
1番最初に在宅介護をやり始めた頃。
今読んでもかなり悪戦苦闘してきたなって。
これから介護を始めようと思っている方のために、当時の大変さを振り返り現在やっている対策をまとめてみました。
ご参考になれば幸いです。
在宅介護に踏み切った理由
今から18年前。
要介護5の義母はある特養でお世話になっていました。
それ以前は何軒かの老健を転々と。
最後にいた特養では、短期間で色々あり過ぎたんです。
信じられないことが現実として存在していました。
このまま施設にいたらヤバい!
毎週面会に行くたびに、弱って行く義母をみてそう思わざる終えませんでした。
弱り方も何か変な弱り方で、以前の記事にも書いた通りその特養に問題があるとしか思えなかったんです。
「このままもし義母に何かあったら一生後悔する」と思い、在宅介護をする決心をしたのです。
確かその特養には半年もいなかったと思います。
わずか半年の間であまりにも酷い事がありすぎて、今でも思い出すと悔しさがこみ上げてくるほどです。
在宅介護スタート
そんな理由から、義母との介護生活がスタート。
その当時義母はまだ気管切開をしてなかったので、会話もできたし口から食事もとれていました。
ただ要介護5のレベルで寝たきり状態なので、それを支えるための介護は想像以上に大変でした。
こんなに大変だったとは、実際にやるまでは全く想像もつきませんでした。
在宅介護をやり初めて大変だと実感した4つのこと
在宅介護をやり始めると、実際に自分でやることの大変さが身をもってわかります。
今までは施設に行っても、簡単な介助だけでほとんど見ていただけ。
そのギャップに打ちのめされます。
当時を振り返り、現在はどう対応しているのか比較してみました。
食事介助
まず第1に大変だったことは食事介助。
当時を振り返り現在の対策をご紹介します。
18年前の食事
当時の義母は左半身麻痺状態でしたが右手は動かせました。
食事の時は介護ベットで上半身を起こした状態で、当時はスプーンを使って自力で食べていました。
ただ、しっかりみてないとこぼしたりするので介助が必要。
義母の横で見守るのですが、毎日3食横に付き添って介助するのは想像以上に大変でした。
現在の食事
現在の義母は四肢麻痺で完全寝たきりになってしまいました。
食事は腸瘻(ちょうろう)からの経管栄養。
食事介助はなくなりましたが、腸瘻なので時間が4時間くらいかかります。
ポンプで摂取する時間を調整。
体位交換
床ずれ防止策。
やらないと、皮膚が大変なことになってしまいます。
18年前の体位交換
床ずれにも注意しないといけません。
義母は自力で寝返りが打てないため、3~4時間おきに体位交換。
時間ごとに三角クッションを挟んで体勢を変えていました。
背中とベットの間に挟み、時間ごとに身体を右向き→仰向け→左向き↩︎。
体位交換を怠ると床ずれになります。
床ずれとは、一定の部分にずっと圧力がかかり酷いと皮膚が腐ってきてしまうのです。
現在の体位交換
現在では、マットが自動で動く介護ベットが主流。
床ずれ防止のための体位交換はしていませんが、痰だしのために看護師さんから勧めらてた体位交換を、1日2回やっています。
オムツ交換
寝たきりの介護にはつきもののオムツ交換。
当時は四苦八苦。
18年前のオムツ交換
最初慣れるまではかなり苦労しました。
寝たきりなので、ベッドの上で横にしてオムツのパッドと本体を新しいものと交換。
当時は数十分かかっていました。
やっとできたと思うと、オムツの位置が左右どちらかにずれていたり、前後でうまく位置が合わなかったり。
綺麗にできるようになるまでには、かなりの時間を要しました。
当時は大便の時にはもう大騒ぎ。
汗だくで四苦八苦。
ベッドの上でシーツが濡れないように、お湯で綺麗にお尻を洗う作業はかなりの重労働でした。
現在のオムツ交換
ちょちょいのチョイとできるようになりました。
当然ですよね。
18年間も毎日何度もやっていれば、どんなことにも人間は慣れるものです。
ただ大便が出た時は今でも大変。
特に軟便の時は今でも四苦八苦します。
現在は朝と夕方のオムツ交換時間に、30分の介護保険適用でヘルパーさんにきてもらいやってもらっています。
その他は昼間と夜は我々家族が、夜中は夜勤ヘルパーさんがやっています。
着替え
こちらも寝たきりの介護にはつきもの。
18年前の着替え
オムツ交換と同様にかなり苦労しました。
特に上半身の着替えは、両腕に服を通すのが難しかったです。
麻痺した腕から通し、頭、もう片方の腕と着せていくのですが、寝たきりの状態ですので想像以上に難しかったです。
コツを掴むまでは、時間がある程度かかった作業。
伸ばし過ぎて、何度服を破ってきたことか。
現在の着替え
朝のオムツ交換時間のヘルパーさんに着替えも一緒にやってもらっています。
今では着替えやすいように、このスタイルに落ち着きました。
同じような状態の方にはおすすめです。
最後に
寝たきりの在宅介護は、これらのことを毎日やるわけです。
義母との同居を簡単に考え過ぎていました。
でもあのままあの特養にいさせるわけにはいきませんでした。
義母の在宅介護をやっていくことに、腹をくくった時でもあります。
最初は何もかもかなり苦労しますが、今では当たり前のことに。
これから在宅介護をしようと思っている方の、少しでもご参考になれば幸いです。
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