この前、Twitterでこんなツイートをしたんです。
要介護5の義母は腸瘻。イルリガードルで腸瘻から栄養や水分を摂っているが注入する時に落とす速度を秒針を見ながら調整しなくてはいけない。微妙に速度も変わってくるので大変だったが今はタイマー付きの機器をつけて速度の数字を設定するだけで正確に落とせるからかなり便利😃#在宅介護 #要介護5
— ハル@毎日在宅介護24時! (@zaitakukaigo24) January 11, 2022
すると、こんな質問を頂きました。
初めまして
— アロマローズ (@aroma7708) January 13, 2022
私は要介護5の実母を在宅介護している者です。母は胃瘻なので腸瘻と違いがあるのか分からないですが、『タイマー付き機器』便利そうで私も使用したいと思ったのですが
商品名等、教えて頂ければ幸いです
宜しくお願い致します。
ということで、わが家では当たり前のようにずっと使用していましたが、知りたい人もいるということに気づきこの記事を作成してみました。
在宅介護で胃瘻や腸瘻、経鼻栄養などの要介護者への液体の栄養剤投与時間って気を使いますよね。
栄養剤を落とす速度の調整だったり途中で遅くなっていないかのチェックだったり。
今回のこの記事では
- 液体の栄養剤を落とす時間をしっかり管理する方法はない?
- 液体の栄養剤を落とす速度をうまく調整する方法はない?
- 液体の栄養剤の投与が終わったら知らせてくれると便利なんだけど・・
と悩んでいる方に、在宅介護18年目を迎えたわが家でずっと使用している、かなり便利と思えるアイテムをご紹介いたします。
手動だとスピードが不安定
わが家で看ている要介護5の義母は腸瘻。
そのため栄養剤と水分を1日に2回ずつ投与しますが、結構な時間をかけて落としますよ。
特にわが家ではラコールという栄養剤を1回の投与で400mlプラス水200mlを投与しますが、ゆっくり3〜4時間かけて落としています。
各家庭で調整スピードは違いますが、わが家では速く入れて逆流する防止策としてそのような長い時間に設定しています。
一般的に液体の栄養剤の投与は栄養剤が入ったボトルからチャンバーを通って腸瘻(わが家の場合)まで通しますが、この時に悩ますのが栄養剤を落とす速度調整。
チャンバーの途中に速度調整をするクレンメという部分がありますが、ここで秒針を見ながら合わせます。
これが結構手間です。
またチャンバーの経年劣化などが原因で最初に合わせた速度が途中で狂ってきたりする時もあり、気づくと今日は落ちる速度が遅いなんてことも頻繁にありました。
そんな悩みを一掃してくれるアイテムがあるんです。
わが家ではこのアイテムをもう10年ぐらい使用しているので当たり前のことになっていますが、たまたま他のご家庭でまだ手動で速度を合わせているところがあるという話も聞きました。
冒頭でのTwitterでの質問もありましたので、早速便利なアイテムをご紹介したいと思います。
栄養剤の投与スピードを管理できる経腸栄養用ポンプ
クレンメを使わずにしっかり速度調整をしてくれる医療機器があるんです。
それは経腸栄養用ポンプ【ニプロキャリカポンプCP-330】というもの。
これは以前に要介護5の義母が入院した時に、病院で使用していたものを見たのがキッカケです。
それからは、このポンプを使用するようになり一気に楽になりました。
栄養剤を落とす速度が安定するので、途中でチェックする必要もなくなり時間も正確に終わるんです。
ではどんな製品なのか見ていきましょう。
経腸栄養用ポンプ【ニプロキャリカポンプCP-330】はこんな製品
栄養剤の投与速度を調整できるからかなり便利なこのポンプ。
具体的にどんなものなのか説明していきます。
栄養剤の投与速度を設定できる
栄養剤の落とす速度を数字で設定して調整できるんです。
だからもう時計の秒針を見ながら調整する手間が省けます。
クレンメは解放した状態で使用し、ポンプの速度をボタンを押して設定するだけ。
だからあとは各家庭の栄養剤をどのぐらいの時間で終わらせたいのかを計算して設定するだけなんです。
このポンプに出ている数字は1時間で何mlの栄養剤を落とすかの意味。
例えば上の写真だと数字が100。
1時間で100ml栄養剤が落ちるという意味。
数値化できるので簡単にスピードを調整できるんです。
ただ数字によっては計算がやや大変です。
例えば
300mlの栄養剤を1時間半(90分)で投与したい場合はポンプの設定数字は「200」になります。
小学レベルの算数力が必要になりますよね。
苦手な方は下の計算方式に求める数値を入れて計算して下さい。
{入れたい栄養剤の量(ml)x60}➗終わらせたい時間(分)
この例なら
{300x60}➗90=200
になり、ポンプの数字を「200」に設定すればあとはスタートボタンを押すだけで完了です。
ポイントは栄養剤を終わらせたい時間を分単位で計算することです。
投与が終了するとアラームで知らせてくれる
そしてこれもとてもありがたい機能です。
ボトルの中の栄養剤の投与が終わるとアラームが鳴るんです。
「ピピピピッピピピピッ」
とポンプの本体のスイッチを切るまで鳴り続けます。
これは非常に助かります。
わが家の場合では栄養剤400mlを3〜4時間かけて落とすので、その間に他のことをしたりすることができるんです。
例えば違う部屋にいる時やちょっと寝落ちした時などにも気づくので、栄養時間がずれることなく管理できます。
注意点
経腸栄養ポンプは医療機器のため個人的に購入できないので注意して下さい。
担当医にお願いして業者さんからレンタルする形となります。
個人的に購入できるといいのですが残念ながら難しいです。
レンタルで毎月の料金がかかってしましまいますが、故障時や定期的なメンテナンスも業者がしてくれるので、いつも良い状態で使えるのでいいと思いますよ。
まとめ
胃瘻や腸瘻、経鼻栄養を在宅介護で看る介護者にとっては、栄養投与時間の管理もなかなか大変で気を使いますよね。
冒頭でもふれましたが、時計の秒針を見ながらクレンメで調整したり途中で落ちる速度が変わってないかチェックする作業って意外と面倒です。
でもこの経腸栄養用ポンプ【ニプロキャリカポンプCP-330】を使用すると、劇的にこれらの手間がなくなり安心して落ちる速度と時間をきっちりと管理できます。
同じような悩みを持っている方は、担当医に相談して使用してみてはいかがでしょうか。
詳しい製品情報はこちら→ニプロキャリカポンプCP-330
- 栄養剤の投与速度を設定できる
- 投与が終了するとアラームで知らせてくれる
- 個人的には購入できない
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