在宅介護をしている人にとっては、介護ヘルパーの存在はかなり大きいです。
ヘルパーも1人の人間なので、手技や覚える早さ、器用さ、性格など多種多様。
でも利用者の立場からだと自分の分身のようなものなので、ヘルパーの力量によって頼れるか頼れないかの差が出てくるのは事実。
この記事では、新人ヘルパーが入ってきた時の在宅介護歴17年のわが家流の育て方をご紹介します。
教え方次第でとても頼れるヘルパーになったら、あなたの介護負担もかなり減ります。
少しでも教え方のヒントになれば幸いです。
※現在は在宅介護が終わってしまいましたが、この記事は在宅介護をやっていた当時に書いたものです。
夜勤ヘルパーはすぐに見つかるが…
在宅介護ヘルパーは時給のいい夜勤の候補が多いので、日勤を希望する人は少ない傾向にあります。
現在のわが家も夜勤ヘルパー探しには困ったことがなく、今は人材も数人で安定し毎晩入ってくれています。
でも日勤ヘルパーだけは本当に見つかりにくい。
障害のケアマネにずーっと探してもらっていたのですが、性格的にちょっとのんびりの人なのでさすがに痺れを切らし、我々夫婦で探し始めたんです。
そうしたらあっという間に候補が出てきました。
この辺の詳しい内容を知りたい方は、こちらの記事をご参照ください。
もっと早く動いておけば良かったと後悔するほど、いとも簡単に見つかった方法です。
数年ぶりに日勤ヘルパー候補が!
ずーっと探していた日勤のヘルパー。
最近やっとわが家に入ってきました。
数年ぶりのこと。
わが家で看ている要介護5の義母は、完全寝たきりのため付き添いは必須。
現在日勤ヘルパーは週1しか入っておらず、我々夫婦のどちらかは付き添いのため一緒に出かける機会もほぼありませんでした。
これは大事に育てるしかない。
在宅介護の新人ヘルパーは育てるまでが大変
とはいえ、見つかってもすぐに任せることはできません。
いくら経験があろうがこの道何年だろうが、在宅介護はそれぞれの家庭のやり方や注意するポイント、やってほしいことなどが違います。
在宅介護と介護施設では違う
介護施設は集団の場所なのである程度のルール上でやりますが、在宅介護は十人十色。
だからわが家のルールにのってそれを再現してほしいのです。
簡単にいえば我々家族のコピーを作る感覚。
それができない人、例えば自分流を貫く人やこの方法の方がいいからと強引にやる人などは、わが家ではお断りしています。
わが家がヘルパーに求めるもの
わが家では、ヘルパーには人柄重視で決めています。
なんなら全く経験のない人でも全然OK。
今まで全く介護に携わったことがない人でもお願いしています。
いかにわが家流で介護をやってくれるかが1番重要なポイントなんです。
そうなると新人ヘルパーを育てるまで、かなり時間と労力を要します。
入ってきてくれたのはとても嬉しいのですが、ここから独り立ちするまでがまた山があり教えるのも大変です。
わが家流、在宅介護新人ヘルパーへの教え方
普段の介護で疲れている中で、新人ヘルパーを育てていくのは大変。
そのためわが家では、こんな方法で介護ヘルパーを育てています。
今いるヘルパーに研修を頼む
まずは、現在わが家に入ってくれているヘルパーに研修をお願いします。
事業所が違くても、管理者に確認をとってから頼むようにしています。
新人ヘルパーにゼロの状態から教えるのはかなりの労力が必要なので、家族としてはまずここから始めるのがベスト。
わが家の介護の流れを掴んでもらう最初の段階です。
わが家では
わが家では日勤ヘルパーが週1しか入ってなかったので、このサイクルの研修になると覚えるまで数ヶ月かかってしまいます。
そのため事業所と本人に確認して、夜勤にも入れないか交渉。
わが家の夜勤ヘルパーは毎日入っているので、可能な限り夜勤ヘルパーに同行して研修をしてもらいました。
毎回ヒアリング
毎回のヒアリングも大事です。
毎回の研修後に新人ヘルパーと教えてくれたヘルパーにそれぞれヒアリングをします。
新人ヘルパーへのヒアリング
新人ヘルパーには研修後、どうだったか毎回聞きます。
・何ができて何ができなかったか
・わからなかったこと
・難しかったこと
など。
そしてできなかったことはメモしてもらって、次回の研修まで復習してもらうようにお願いします。
研修してくれたヘルパーへのヒアリング
研修後、新人ヘルパーにヒアリングをした後は、研修してくれたヘルパーにもヒアリング。
その際のポイントとしては、先に新人ヘルパーを帰すこと。
理由は、新人ヘルパーがいると聞けることや話すことに制限が出てしまうためです。
いわゆるぶっちゃけトークで、研修してくれたヘルパーと話します。
・何ができて何ができなかったか
・理解できないこと
・なかなか覚えてくれないこと
・性格
・教わる態度
・メモをとっていたか
・介護への情熱
など、ありとあらゆることを聞きます。
人によっては家族の前と家族がいない時の態度がかなり違う人もいるので、その辺りの人柄も聞き出します。
後々面倒なことにならないように、研修してくれたヘルパーへのヒアリングはかなり重要です。
最終チェックは家族で
研修したヘルパーのOKが出たら、最終チェックは我々家族が行います。
ヘルパーからOKが出ても、我々が安心して任せられると思えるまでは1人立ちさせません。
大事な義母の命を預けるヘルパーなので、何かあってからでは遅い。
ものは壊れても買いなおせばいいですが、命は壊れたら終わりです。
特にわが家の義母のような完全寝たきりの要介護者は、ちょっとしたことで大事に至ります。
最終チェックは、新人ヘルパーと何時間も付き添いになりかなり疲弊しますが、ここでクリアしてくれれば次回からは強い味方になります。
最後は普段の介護で疲れていても、気合いで最終チェックを頑張りましょう。
まとめ
新人ヘルパーを一人立ちさせるまでには、かなりのパワーを使います。
でも簡単に済ませていては、後で家族との食い違いが生じたり何か事故が起きてしまうともっと大変なことに。
それを防ぐためにも、在宅介護では新人ヘルパーへの教え方は入念にやっていました。
そのやり方でわが家では、どのヘルパーも心強い味方になり長年看てきてくれました。
そうなれば我々介護者もだいぶ介護負担も減り、少しでも自分たちの生活も楽しめるようになります。
労力や神経をかなり使いますが、新人ヘルパーをしっかりと育てていきましょう。
少しでもヒントになれば幸いです。
- 新人ヘルパーは育てるまでが大変
- 在宅介護と介護施設では求めるものが違う
- 今いるヘルパーに研修を頼む
- 毎回ヒアリング
- 最終チェックは家族で
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